経営者と孤独
名古屋パートナーズブレインの事業化コンサルタント渡辺です。
今日は最近知った情報を共有させて頂きたいと思います。
「孤独」とは、課題を共有できないことである
こちらは、櫻本 真理 | CoachEd/cotreeさんが書かれたnoteの記事です。
なぜこの記事がヒットしたか、といえば、実は以前の自分を見たような気がしたからなんです。
私自身長く経営者をやっていて、なんだかわからない不安に襲われたり、先が見えなくなってしまったり、なんらかの不安を持ちつつも、誰にも相談できずに一人苦しかった時代がありました。
経営者が一人で苦しむ理由①
筆者は、経営者が孤独になる理由の1つを「他者と共有できていない課題・自覚すらできていない課題の割合が多い。」としている。
確かにその頃の私は、経営者の交流会や勉強会に複数所属しており相談相手には事欠かなかったのだけど、「もやもやしてるけど、具体的に何を相談してよいかわからない」という自分がいて、元気で明るく何の問題もなさそうな仲間たちを見ながら余計にもやもやしていました。
「相談したいけど、自分でその中身がわからない」
「うまくいってないが、何が問題がわからない」
この2つはいまでも多くの経営者に当てはまる問題だと思っています。
経営者が一人で苦しむ理由②
著者は、①を踏まえて、他者と共有できない課題は「誰も助けてくれない」「誰もわかってくれない」という感覚につながっているし、自覚できない自分の課題は、世界や全体像の「わからなさ」として不安を生む。
と言っています。(本編にわかりやすい図が掲載されているのでぜひご覧ください)
これも私自身とても思い当たる節があります。
問題意識がありながら「何をどうしていいかわからない」というわからないことへの不安や焦り。
そして説明できない「わかってもらえない感」。
いやいや本人すらわからないことを「他人にわかってもらいたい」とか、「わかって貰えない」とか、それがそもそもおかしいんだけど。
「漠然と不安である。」
「何をどうしてよいかわからなくて不安である。」
「何がどうなっているのかわからなくて不安である。」
「自分だけ、自社だけ取り残されてゆく感が不安である。」
不安や恐れや焦りって、人生の中で時々出てくるエッセンスではあるのだけど、そのまましておけばやけどするし、それを生かせば大きなチャンスになるもの。
何が不安なのだろう?
何を恐れているのだろう?
なぜ焦っているのだろう?
そこをきちんと深堀し、明確に言語化し、把握することは大切だと思います。
なぜなら、私自身がこれを未解決のまま悶々と過ごしていた時、「私はわかって貰えない人」認定を自分で自分に深く刻印してしまったイタイ経緯があるからです。
「私の言葉って(文って)伝わらないんだ」
「言ったってどうせわかって貰えないし」
こんな思い込みが心に根を張って、ますます伝えられなくなってしまったことがあるのです。
なので、私自身不安や恐れ、焦りが生じたときは、できるだけ早く内を見るようにしています。
(自力でクリアできないときは信頼できる方にサポートをお願いしています)
苦しさ、しんどさの背景に何があるのかを伝えること
著者は、共有が必要なのは「なぜしんどいか」つまり「課題」の部分である。苦しさ、しんどさの背景に何があるのかを伝えることだ。
としています。
本編では、経営者とチームの間での共有がテーマとなっているのですが、私は個人的にこれは経営者同士の関係性でも成り立つなぁと感じたのでこちらにこうして記載させて頂いております。
弊社に相談にいらっしゃる理由で「誰に相談したらいいかわからなかった」という、相談内容が整理されていない方もこのタイプにお見受けするのですが、経営者の会にいてその場をうまく活用し、共存共栄してゆける人たちと、そうでない人たち(成長していかない人たち、または退会してゆく人たち)がいる理由の1つにこれもあるのではないかなぁと感じたからです。
課題を共有できない人たち・・・
常に起きることを自分ごととして捉え、問題を課題とすることができ、仲間と共に気持ちや経営資源を共有しあえる人たちの中にいると、なんとなくいつまでも不安なまま変わらない自分って居心地が悪くなるんですよね。
不安も小さなうちにしっかり見ておけば、小さく手を打つことで問題を解決することができます。
誰かに相談することもできるし、誰に何を相談したら解決することができるか、なども自然に見えてきます。
そして、それがきっかけで自分の世界がつくられてゆきます。
不安、恐れ、焦りをそのままにしないこと。
孤独を感じたときは、足元を省みること。
とても大事なことだと改めて思いました。