グラミー賞から見る得たいものを得るための戦略思考

みなさま こんにちは。
名古屋のパートナーズブレインの渡辺です。

先日、グラミー賞の授賞式を見ていました。
とても華やかな世界で、この業界の一流の素晴らしい人々が集いあう場所。
それだけでなく、素晴らしいアーティストたちのパフォーマンス!
どれも遜色なく、どれもがさまざまな感動を呼び起こしてくれました。
ほんと、見飽きなかったですよ。

そこで、今回は、グラミー賞授賞式を見ながら、どうしていろんなアーティストがいる中で、ビリーアイリッシュが最高の賞を受賞できたのかを探ってみました。

それをここに書きますのは、それが皆さんの日頃の経営における戦略的な思考につながるのではないかと思ったからです。

仮説

・ビリーアイリッシュが受賞したのは、時代性にあっていたから?
~今の時代性って何?~

・ビリーアイリッシュが受賞したのは、兄妹のセットだったから?
~相手が与えやすい環境を整える~

・何かを狙う時には、・・・が効果的?

グラミー賞とは

ところで、グラミー賞って?という方の為にちょっとだけ説明を入れておきますね。

・ザ・レコーディング・アカデミーが主催する音楽賞。
・アメリカ合衆国の音楽産業において優れた作品を創り上げたクリエイターの業績を讃え、業界全体の振興と支援を目的とする賞
・今日世界で最も権威ある音楽賞のひとつとみなされている
・毎年2月に授賞式が行われ、著名なアーティストによるパフォーマンスや代表的な賞の授賞の模様が全米をはじめ世界の多くの国で放映される。 (Wikipedia)

というものなんです。

ちなみに、今年はビリーアイリッシュが4部門受賞しました。

https://youtu.be/pjJjMgdzGKQ

ビリーアイリッシュが受賞したのは、時代性にあっていたから?
~今の時代性って何?~

昭和な私が初めてこの曲を聴いたとき、「こんなの前からよくあるんじゃない?」「昔誰かが歌ってたのに似てない?」みたいな、過去に聞いたことがあるような気がしました。(同年代でそう思った人少なからずいたみたい)

だから「どこが新しいんだろう?」「なんで今さらこんなのが出てくるんだろう?」と思いました。
正直「どこがいいかわかりません」でした。

でも、ふと思ったことがありました。
「これキモイ・・・気持ち悪い・・・聞きたくない、MV見たくない」イライラする・・・
なんか、自分の中にも「この気持ち悪さが、ある」って気づいちゃったんですよね。

それで、この気持ち悪さはどこから来るんだろう?と感覚を探ってみたところなんとなく「思春期のもやもや、行先のないイライラ」みたいな気がしたのです。

最近、世界的に「アニメ」とか「ゲーム」とか流行っていますよね。
中年のおじさんが、いまだに「ポケGO」にハマっていたり。
大人が精神的に大人になり切れていない状態。
子供が大人になるハザマで、きちんと子供の自分を終わらせていない人が多いのではないかと。

まだ、その意味不明なもやもや感やイライラ感をどこか心の奥に秘めつつも、無意識にないこと(終わったこと)にしている大人が多いのではないかと思ったのです。

それから、ちょうど20歳くらいの美容師志望の息子さんを持っている友達が、ファッションコンテストに誘ってくださった時も、そこで流れる音楽はほとんど根暗でアングラな気持ち悪い音楽だったことも思い出しました。

長引く不況やあちこちで起こる事件や戦争、明るい話題が少ない時代のこの不安定さ、不安感を象徴しているような楽曲。

そして、この歌手の女性は、いわゆる引きこもりだったり、鬱だったり、自殺願望があったりで、18歳にして「自分でこの年まで生きてると思わなかった」という人物であり、自室のベッドの上で作った曲とのこと。

これは現在の社会あるあるです。
この「大人になり切れない心を映し出すもの。その不安な心代弁するようなもの。」が時代性を象徴しているのかもしれないと思いました。

そして、世界中でこのような空気感、そして大人子供が蔓延している今。
これを聞く人の中に、その不安定さ闇っぽさになんとなく共振共感した人も多かったのかもしれません。

ビリーアイリッシュが受賞したのは、兄妹のセットだったから?
~相手が与えやすい環境を整える~

もう1つ私が受賞できたポイントとして着目したのが、「歌手の妹」と「プロデューサーの兄」という組み合わせだったことがあります。

まずは、アメリカという国はそもそもある意味日本より男尊女卑の国です。
詳しくはググって頂きたいのですが、グラミー賞にもそういった空気は反映されているよう。
近年「女性にも頑張ってほしい」という話がでていたようなのですが、実情は異なるようでした。

今年は、そういいった背景から歌姫テイラースウィフトはノミネートはされたものの、当日参加しなかったといううわさもありました。

表向きには「女性ウェルカム」だけどほんとは「女性はNON」だとしたら・・・

男女のセットでノミネートされたビリーアイリッシュは、女性に厳しい人も、女性に優しい人も両方満足させることができたワケです。
つまり、よりたくさんの会員の票を集めることができたということです。

「女性アーティストも素晴らしいけど、プロデューサーの兄も素晴らしい」(どっちかがおまけだとしても?)
結果「グラミーは女性もちゃんと評価してますよ♪」と見える^^

女性だけでは、難しそうだな・・・ということがわかっていて、男女ペアとしたのであれば、すごいな~と思ったのでした。

何かを狙う時には、・・・が効果的?

TOPを狙う時、たとえば助成金などとの獲得もそうですが、

・「どんな目的」で存在しているものなのか?
・「誰が」「どんな人(たち)が」審査をするのか?
・「どんな審査基準」なのか?
・「誰が」キーマンなのか?

まず組織の内部のご事情をよく知ることが重要です。

皆さんでしたら、助成金や補助金を申請する機関によって審査する人種が異なるはずですし、銀行の融資も銀行の種類によって、または担当者によってさまさまな要件は変わってくるはず。

 

また、インナーキャンペーンともいいますが、審査する人たちの人となりや、内部事情がわかったとしたら・・・

 

彼らが、裁量を下ろしやすくなるような「落としどころ」(お土産とか、言い訳ともいう・笑)をこちらで作って提供することが大事なのです。

「やっぱりこれだよね?」と、大勢を納得させることができる要件をわかりやすく与える。
これができると、簡単に欲しい結果を手に入れることができるのです。

 

1)ミクロの目とマクロの目で社会的背景をフラットに見る。
2)相手をよくリサーチして、穴を見つける。
3)YESを言いやすいようにお膳立てしてあげる

今回の1・2の2つは戦略立案の考え方の一部としてわかりやすいものですし、3はプレゼンやネゴに使えるものですので、よかったらご自身の経営に生かしてみてくださいね。