和モダンな白い雛人形とビジネスチャンス
みなさま こんにちは! 名古屋の事業化プロデューサー渡辺です。
今はちょうど2月後半でお雛様の季節になり、いろいろな広告を見る機会が増えました。
私は事業化のお仕事だけでなく販路拡大や販促の部分だけをお手伝いさせて頂くこともあるので、どこにどんなマーケットがあるのか、今何に需要があるのか、何が売れていて何が売れていないのかを見るのが好きなんですよね。
先日、伝統的な雛人形がオーダーで作れるメーカーさんが大人気、という記事を書かせて頂いたのですが、そのあと生協のカタログを見ていたら面白いものを見つけました。
その1つが白いちりめんの雛人形。
お雛様って、緋毛氈やお着物の赤のイメージが強いと思うのですが、全体的にベージュ系で統一されているんです。

ベージュで統一されたカラーレスな雛飾り
この写真はイメージなのですが、実物はもっと白い感じのお雛様で全体的にふわっとしていてお顔もぼんやりしています。
実物はこちらの株式会社夢み屋さんの白粋
最初は「えーーー、和風ではあるけど、伝統的ではあるけど、あのお姫様独特の綺麗さ?華やか?さがなくてちょっとさみしくない?」と思いました。
次に「あ、でもそうか、空間が洋風になったから和過ぎない、インテリアンの邪魔にならないものがいいのか♪」と思いました。
で、気になって調べてみたら、この雛飾りを選んだ理由で多かったのが、色調やサイズ感に次いでなんと「顔がないところ」だったんです。
みなさん、子供の頃見た自分の「おひなさまの顔がリアルすぎて怖かった」というのです。
だから、顔のないこちらを選んだと。
確かに私も雛飾りでは思わなかったけどいつも飾ってある日本人形は怖かったなぁ・・・(汗
いや、でも仏間に飾ってあったんだけど、夜は動き出しそうで怖かったかも。←リアルに感じて立ってことよね?
こちらの会社は、「日本の良き伝統・文化を継承しながらも、時代の変化に合うよう、お客様のニーズに耳を傾けながら、日々新しい商品開発に取り組んでいます。」
とHPにも書かれているのですが、本当に難しいところを丁寧にすくい上げて形にしておられるなぁと感じました。
お顔のパーツがなくても、かわいいとか素敵って思えるのは作り手さんの感性というかセンスというか。
このあたりは、どうやっても機械化できない部分であり京都の職人さんの「手作り」のこだわりがうまく表現されているところだなと思います。
弊社のクライアントさんにも伝統的なものを扱っている方もいらっしゃるのですが、こうした伝統的な文化の中にもやはり「お客様のお困りごと」というのは存在していて、その「問題解決をデザインでする」ことは作業面だけではなくいろいろなところの塩梅が難しいことだと思うのでちょっと感動し記事にさせていただきました。